2010年12月16日木曜日

ちょっとイイなと感じるお客さん その6

店員Fさん: 食事が終わって席を立つ時に、自分が座っていたイスや同僚のイスをちゃんと整えて帰る人がいるんですよ。
礼儀正しいし、後始末がちゃんと出来る人なんだなって、そんな印象を持ちます。 
子供連れのおかあさんの中にも、子供にイスを戻させてるおかあさんを見ると、ホッとするというか、ちゃんとマナーをしつけをしてるんだなって感じますね。 
それから、自分が使った紙ナプキンなんかのゴミをまとめてくれたりする人もいますよ。使った調味料を元の場所に戻してくれたりとか、そんなささいなことなんですけど、テーブルの上を後片付けしやすい気持ちにさせてくれるんですよ。立つ鳥、跡を濁さずですね、例えが悪いかな・・・? 
 「ごちそうさま」の言葉に加えて、もうひとつの「ごちそうさま」を言ってもらえたように感じます。 お客様にイスを戻してもらうなんて、後片付けの一部をやって頂く事もないんですけど、イスを戻すような、そんなさりげない行動に、気遣いが出来る人、後始末が出来る人なんだろうなって感じる事がありますね。
 そんなお客様に対しては、何となくですがウチのお店のファンになってもらえたかなって気がしてます。だから、もっと気に入ってもらえるようにサービスしたいなってそんな気持ちになりますね。 

 教訓: 仕事は出来上がったことが終わりではなく、その後の後始末も含めて仕事の全てです。 ついつい後始末が悪くなってしまいがちですが、商品を売った後でもメンテナンスというサービス(付加価値)は必要です。
P・D・C・Aというマネジメントサイクルがありますが、DOが終わった後に振り返りをしないままでは、本当に役割が果たせたとは言えません。振り返って次に繋げるように、何かを残すことこそが重要です。(ノウハウや仕組みを残す。そして人を育てる。) 振り返りは気付きを促してくれます。この気付きが人を成長させてくれますから、振り返りは大切です。
振り返りも後始末のひとつです。 部下のひと仕事が終わった後には、一緒に振り返りをしていくこと。上司の視点から気付きを促していこう。そして「お疲れさま」のひと言を。
食事の後に「ごちそうさま」と感謝するように、メンバーが仕事を協力してくれたのだから、感謝の気持ちを込めて「お疲れさま」を。

ちょっとイイなと感じるお客さん その5

店員Eさん: よくランチに来られるお客さんの中に、私の名前を呼んでくれる人たちがいます。ある40代の方は、最初に私の名札を見て「○○さんですね」って言って、「じゃぁ、これからは名前で呼びますね」って言われたから、何なんだろうって思いましたが、ほかのお客さんから「ちょっと」とか「ね〜」とか「こっち、よろしく」とか中には「おい、こっちだ」なんて呼ぶ人もいますからね。ひどいなって感じたのは、手を叩いて呼ぶ方です。(犬じゃないぞ〜って言ってやりたくなった。)
そんな呼ばれ方じゃなくて、きちんと名前で呼んでもらえるのってすごっく嬉しいですね。
OLの方の中にも名前で呼んでくれたり、親しみを込めて下の名前で呼んでくれる人もいますよ。
ちゃんと名前で呼んでくれるのは、正直嬉しいですよ。何ていうかお客さんとの距離感が近くなったって感じます。 
お店も自分も気に入ってもらえてるんだなって、そんなことを実感してます。 こういう人は、職場のメンバーに対しても、名前を呼ばずに「おい」とか「ちょっと」とかそんな呼び方はしないなって思いますね。
そうそう、奥さんに対しても、ちゃんと名前を呼んでるんじゃないかな・・・。

教訓: 名前を呼ぼう。
顔と名前を一緒に覚えることが、相手をちゃんと覚えるという事。 ただ顔を知っているというだけではなく、名前を覚えて言葉をかけよう。 ちゃんと名前を呼んでもらえると、ホッとする。 
個人のことを名前で呼ぶなんて当たり前のことですが、名前で呼ぶ事も相手の存在をちゃんと認識しているという証明ですから、承認の欲求に応える事に繋がっていきます。 
顔だけ覚えているけど、名前が出て来ないことはよくある事ですが、それは固有名詞である名前を覚えていないからでしょうね。 久しぶりに会った人から名前で呼んでもらえるのは、実に嬉しいものです。逆になかなか名前が出て来ないと、ちょっと不安になったりします。
ましてや他人の名前で呼ばれたりしたら、結構ショックですよ。 

仕事先のAさんの話しですが、彼が入社2年目くらいの頃に、通路で当時の社長とすれ違った時に「○○課のA君だったね。○□会社の△□部長に宜しくお伝えください。」って声をかけてもらえて感激したことを、ずっと今でも覚えていると言っていました。 
自分の事をちゃんと知っててくれて、名前で呼んでもらえたことが嬉しかった・・・だから、それからは私も同じように名前で呼んでいます、というAさんの行動って、イイなって思いました。 名前で呼ぶことを増やせば、自ずと顔と名前は覚えまからすね。 
 それから、会社の中でも直接自分の担当仕事と関係なくても、普段から挨拶したりするのは大事です。 
例えば、いざ、新しいプロジェクトが始まって他部署の誰かに協力を依頼する際に、こうした普段から挨拶している相手なら距離感が縮まっている気がしますから、頼みやすいですね。でも、自分が挨拶されても、ろくに返事もせず無視してしまっていた相手からは協力なんてしてもらえませんからね。


2010年12月15日水曜日

ちょっとイイなと感じるお客さん その4

店員Dさん: 料理やドリンクを運んだ時に、「ありがとう」とか「いただきます」といった言葉をかけてくれる人がいます。
お皿を下げる時に「ごちそう様、美味しかった」とさりげない言葉を伝えてくれる人がいます。 
そんな些細なことなんですが、言ってもらえると、ホッとするというか、ストレートに嬉しい気持ちになります。
働き始めて最初に言われたときは、ドキッとしました。でもとっても嬉しかったです。 不思議なんですが、 そんなひと言でやる気になるんですよ。
先輩に話したら、こういう人ってきっと良いしつけをされて育ったんだろうな、なんて言ってましたが、私もそう感じました。勝手な思い込みですけどね。 
うるさ型のおばさんにいろいろ細かいことを言われてむしゃくしゃしてた時に、お冷やを取り替えに行ったら「大変だね、頑張って」なんてねぎらってもらえて・・・。私のこと見てるんだなぁって、嬉しかったです。そしてそんな時も、「よし、頑張ろう」っていう気持ちになりますね。 
 こういう人って、職場でもみんなにさりげなく声をかけてるんでしょうね。しかも相手が後輩であっても、自分から挨拶したり言葉をかけたりしているんじゃないかなってイメージ出来ますね。 

 教訓: 自分から声をかける。それが動機付けに繋がる。 
 自分から声を掛けると、相手は・・・ちゃんと見ていてくれてるんだ、気にしてくれてるんだという気持ちになって、何となくだが嬉しい気持ちになる。これはマズローの承認の欲求に応えることだから、その行為は、ちゃんとした動機付けに繋がっていく。 
メンバーの行動が当たり前のことであっても、それに対して「ありがとう」とか「お疲れさま」とか「頑張ってるね」とかひと言を伝えるということは、相手の存在やその行為を認めているということです。
 マザーテレサの言葉に「人として悲しいこと不幸なことは、必要とされないこと」という名言があります。 自分の存在を無視されたりすることは、実に悲しく不幸なことです。ですから、ほんの些細なひと言、ありげない言葉でも投げかけることが大切だし、必要なんです。 仕事以外のことでもイイじゃないですか。声をかけましょう。

2010年12月13日月曜日

ちょっとイイなと感じるお客さん その3

店員Cさん: 複数の注文の品をテーブルに出す時に、後から運んできた料理やドリンクの置き場所がないことがよくあります。
皆さん話しに夢中になっていて料理どころじゃないのかも知れませんね。運んできた料理に気付いてくれる人も居ますが、「新しいの何か来たよ・・・」とか「それ、そこに置いといて・・・」とか、口は動かしますが、身体が動かない。
そんな時に、置き場所のスペースをさりげなく作ってくれる人がいます。決して新人さんじゃないんですよ。それなのに料理の皿の間隔を詰めてくれたり、残り少ない料理を他の皿に移してくれたり、他の人の取り皿に別けてくれたりして、食べ終わったお皿を空けてくれます。 
こんな人は、職場でもきっと周囲の状況を把握して気が利くんだろうな・・・って思いますね。口だけじゃなくて自分から動くっていうところが、仕事が出来そうですね。きっと担当するお客さんや職場メンバーからも信頼されてるように感じます。
新人さんもこんな先輩を見習ったらイイのに。 気が付けば誰でも出来そうなことなのに出来ないのか・・・やらないのか・・・。 

教訓: さりげない行動は、基本が身に付いているからこそ発揮できるもの。そんな基本行動は、やがて適性となる。 
常に状況を観て、相手が何をしたいのか、他のメンバーがどうしようとしているのかを察知することが必要ですね。洞察力っていうのかな。 こうした気が利くことは適性のようにも見られがちだが、もともとは基本行動として身に付けた能力として発揮出きるもの。 能力とは意識して(いつでも、どこでも、誰が相手でも)発揮できる行動です。そうした行動が、あまり意識することもなく、ありげなく自然体のように継続して再現出来ることが適性です。
そうした適性は、その行動を自分が嫌いじゃないから身に付けることが出来たのでしょう。だから、好きになることが能力開発には不可欠だし、好きなことだから適性となっていくのでしょう。 
お店のお客さんになると、主従関係を勝手に作ってしまう人がいますが、お客さんであっても決して主人ではないんじゃないかな。自分たちは、居心地のイイ場所と美味しい料理や飲み物を提供してもらい、そして楽しい会話の時間を過ごすことが目的であって、そのためにお店の人たちが協力者になってくれているんです。お金を出すから偉いんだなんて、勘違いしてる人・・・結構いるなぁ・・・。 
お店で偉ぶってカッコイイと思ってる人。お金を出してるからって勘違いしてる。カッコ悪いです。 出来ないことはCannotだからこれから学べばイイ。でも、出来るのにやらないのはDonotです。無責任だし、やれることをやり続けないと適性にはなっていかないですね。 


 

ちょっとイイなと感じるお客さん その2

店員Bさん: この辺は、お昼時はどこのお店も混みますね。一気にお客さんが来ますから、あっという間に混み始めます。 
メニューを伺って、少々お待ち下さいとマニュアル通りの返事はするものの、早く持ってこい、まだなのかと催促されることもよくあります。
こんな人って、自分は仕事が遅いくせに、職場でもいつも早くしろって他人に催促してるんだろうな・・・なんて思ってしまいます。 
こんな時に、「混んでるんだからゆっくりでも構わないよ。」なんてひとこと言ってもらうと、もうそれだけで、なんて優しい人なんだろう。いい感じのお客さんだなぁ・・・なんて思ってしまいます。 
こんなこと言ってくれる人は、圧倒的に男性が多いです。きっとこの人は職場でも自分都合で仕事をするんじゃなくて、職場のメンバーにさりげなく優しい言葉をかけているんだろうなって・・・、そんなことを勝手にイメージがします。 
私としては、こんなひと言の優しさがあると、「よし、がんばってみよう。」って気分になるし、何となくですが、モチベーションが上がります。 


教訓: 人は事実を承認されるだけで、誉められた気持ちになります。 忙しいのは状況を見れば分かるのだから、あえて急がせたりしない。急かせるのは嫌みになる。 
思いのほか早く料理が出て来たら、「わぁ、早かったね。嬉しいな。ありがとう。」とひと言メッセージを。
職場においても・・・、急かすことなく、余裕を持って仕事をさせることも必要ですね。 それでメンバーが予定より早めに仕事を終えたなら、その事実を承認する(評価する)。 
「予定よりこれだけ早い仕上がりだったね。助かるなぁ〜。」 「予定は明後日だけど、すっかり見通しが付いたようだね。もう完了間近だね。早かったね。力が付いたね。」など、状況をきちんと見て、事実を承認しよう。
プラス評価のメッセージ。 人は事実を承認されるだけで、誉められた気持ちになります。


2010年12月11日土曜日

ちょっとイイなと感じるお客さん その1

このところこのブログの内容は、本来のスマートメッセージの亜流になってしまっていますが、まぁ、話題の幅を広げるということでご容赦いただきましょう。
レストランや本屋、洋服屋など買い物にいった際に、実に感じのイイ店員さんに会うことがあります。こうした店員さんには、是非スマートメッセージを伝えたいのですが、今回は、その店員さんが感じのイイ人、ちょっとイイなと感じるお客さんとはどんな人なのかを聞いて来ました。 6回にわたって書きます。 


店員Aさん: 注文を伺う時に、メニューを指差して「これとこれ。」と何だか不貞腐れた感じのお客さんがいますが、これに対して、「今日のオススメは何ですか。」と聞いてくれるのは嬉しいですね。
お店にはオススメがあって、ミーティングでも積極的にオススメするように言われていますから、聞いてもらえると、ちょっとホッとします。 そして、ひと通りオススメした後に、「ありがとう。じゃぁ、せっかくだから(美味しそうだから)そのオススメの○○を頂きます。」なんて言ってもらえたら、もう、やったーってココロの中でガッツポーズです。感じイイお客さんだなって思います。
ちょっと打算的に聞こえるかも知れませんが、紳士的な印象を持ちますし、ミーティングでも感じの良かったお客さまって報告することもあります。 

教訓: 相手に依頼する際は、命令ではなく頼み事をするということを忘れない。 
不貞腐れたような印象、横柄な態度では注文しない。(何様なんだ) マイナス要因の排除。
「今日のオススメは何ですか。」オススメを聞いてみる。(気に入ったら注文するし、そうでもなければ辞めればイイだけ。) 
メニューを見ながら、「美味しそうだから、これを頂きます。」「見ていたらもっとお腹が空いてきた。これを下さい。」といった紳士的な態度で、注文してみよう。ちょっとカッコイイです。